文法と言葉の単位 | 国語・日本語学習の基礎

外国人向けに日本語の先生をしている鈴木です。本日は国文法の基礎である「文法」と「言葉の単位」について説明します。

文法とは

簡単に言うと、文法とは文章を書くときの決まりです。我々は、言葉によって互いの気持ち、情報などを伝え合っています。その言葉を、どのような順序で構成し、どのように使うかについてのルールが文法です。


言葉をより正確に、分かりやすく伝えるために文法を確認することが重要です。

① 順序をチェック:言葉がどう修飾されるかを考え、伝わりやすい順序になっているかどうかを確認します。

YouTube動画をのんびり見ることを伝えたい場合

× YouTubeの動画を、のんびり お風呂に入ってから 見よう。
「のんびり」が「お風呂に入ってから」を修飾している。

〇 YouTubeの動画を、お風呂に入ってから のんびり 見よう
「のんびり」が「見よう」を修飾している。

「のんびりお風呂に入ってから」と「のんびり見よう」では意味が変わってきます。

② 使い方を確認:使う言葉が内容に適した言葉かどうかチェックします。

× 明日が11時の寝た。
〇 明日、11時に寝る。 〇明日は、11時に寝る。

上記の例では助詞の使い方と述語の時制が間違っています。

言葉の単位

次に言葉の単位について説明します。言葉の単位は大きく5つに分けられます。

1 文章

文章:複数の言葉を連ねて、まとまった内容を文字で表現したものが文章です。文章は、言葉で最も大きな単位です。

2 段落

文章内でまとまった内容を表す一区切りを段落と言います。段落の初めは一文字下げて書き始めます。そして、段落の変わり目に改行をします。段落があることで読みやすい文章になります。

段落は「形式段落」と「意味段落」の2種類あります。

形式段落:一行目の最初のマスを下げて書き始めてある文章を形式段落と言います。

意味段落:意味や内容から段落をまとめたものを意味段落と言います。

形式段落と意味段落

形式段落:①/②/③/④ 
1マス下がっている段落は全て「形式段落」になります。

意味段落:①/②・③/④
同じテーマや内容によってひとまとめにした段落です。①「休みと動物園に行くことについて」、②・③「動物の説明」、④「昼食について」と内容によって段落をまとめています。

3 文

一つのまとまった内容を一続きで言い終える言葉を文といいます。文の終わりには句点「。」をつけます。場合によっては、文の終わりに感嘆符「!」や疑問符「?」を使うことがあります。(雑誌やブログ、小説など)

上記の文章は、3つの文によって構成されています。句点「。」の個数を数えると文の数が簡単に分かります。

4 文節

意味が不自然にならない程度に文を細かく区切ったかたまりを文節と言います。

「ね」や「よ」、「さ」などを入れると文節の自然に切れ目が分かりやすくなります。
「私のね/名前はね/鈴木とね/言いますね。」

5 単語

意味のまとまりを表し、これ以上分けることができない最も小さい言葉の単位を単語と言います。

文:あそこにあるのは、青い看板です。

単語:あそこ/に/ある/の/は、/青い/看板/です。

本日のまとめ

文法:文章を書くときの決まり。
言葉の単位:文章・段落・文・文節・単語